神保町界隈
上野の美術館・博物館
上野といえば東京国立博物館、国立西洋美術館、国立科学博物館をはじめ、上野の森美術館や東京都美術館などが集まる、日本有数の美術館・博物館エリアです。
特に美術などに関心があるわけでもないのですが、やはり文化・芸術に触れた後って、その余韻を壊されたくないので、お店選びって重要だと思います。
ところで「芸術鑑賞」って結構疲れますよね。2時間ほど立ちっ放しというのもあるのですが、やはり芸術家達のパワーに、観る方もエネルギーを使うからだと思います。乾燥しがちな展示会場を抜けると、むしろスポーツの後よりもビールが恋しいくらいです。BAR ground line まで歩くとちょっとありますが、気候の良い日などは是非どうぞ。
東京国立博物館 : 設計 渡辺仁(本館)
錦華公園
BAR ground line が面している通りは「錦華通り」といいます。
そこからすこし外れた所に「錦華公園」という小さな公園があります。公園に隣接する「錦華小学校」が統廃合で「御茶ノ水小学校」と名前が変わり、もはや「錦華」の名を残す箇所は、残り僅かとなりました。その「御茶ノ水小学校」も改修が決まり、「錦華公園」も同時に整備されるようです。
ニューヨークの「Greenacre Park」のような、素敵なポケットパークになるといいなと思います。
ちなみに「錦華小学校」は、夏目漱石さんも通った由緒ある小学校。うちの大家さんを含め、この辺りの地元の方々には「錦華の出」と言えば通じる愛着ある名称のようです。
音楽の街
御茶ノ水駅から駿河台下までの明大通り沿いには、数多くの楽器店が並びます。学生が多かったことから、彼ら彼女ら目当に商売を始めたのがきっかけと言われています。
ところで、僕は楽器が全く出来ません。でもやっぱりね。一度は憧れます。で、買っちゃうんですよね。楽器。僕の場合、社会人になって、最初のボーナスでトランペットを買ってしまいました。もちろんここ駿河台下の楽器店で。狭い下宿でミュートをつけての悪戦苦闘を始めたものの、お部屋で一番高価なインテリアになるのにそう時間はかかりませんでした。でも、今こうしてお店で「しれっと」音楽なんぞをかけていられるのも、「楽器が出来なかったから」だと、都合のいい解釈をしています。
皇居ランナー
比類ないロケーションと、美しい景観が相まって、「皇居」はランナー達の聖地になっているようです。
残念ながら僕はマラソンをしないのですが、確かに東京広しといえども、信号も周回も無しで5kmを走れるところってなかなかないようです。
それにしても、走って来られた方の一杯目は、お出ししているこちらが羨しくなるくらい美味しそうです。
サーファーが海の近くに住むのに憧れるように、皇居ランナーも皇居の近くに住むのが憧れなのでしょうか。でも、実際にそういう理由で神保町に引っ越されて来た方を、僕は何人も知っています。これからも、そんな方がどんどん増えてくれることを願う、「歩くの専門」店主です。
大手町
最近は駅からの地下道がどこまでも延びていて、相当な距離を、雨にも濡れずに移動出来るようになりました。お店なども充実していて、駅周辺の地下街で、日常生活のほとんどすべてが事足りると思います。
でも、地上を歩かなくなったせいでしょうか、駅と駅、点と点が、線で繋がっていない方が増えている感じがします。
日本最大のビジネス街・大手町から神保町って、意外なくらい近いんですよ。道中は人もびっくりするくらい少なくて、「ここが東京?」なんて、新鮮な気分を味わえます。梅雨の晴れ間などに、是非お試しあれ。
「歩くことが好き」な方が多いのが、BAR ground line のお客さんの特徴だと思います。飲んだ後の酔い覚ましに軽く歩いてみるのも、安全な街「東京」の楽しみ方の一つかもしれません。
山の上ホテル
古いホテルのある街って、どこか品格が漂いますね。この界隈では「山の上ホテル」がそれに当たるかと思います。
古くは敗戦後に連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)に接収された歴史を持ち、数々の芥川賞作家たちが執筆をしたホテルとしても知られています。
BAR も設置されていて、「山の上のBAR」と呼ばれ、この地域の代表的なBARとして多くの人達に利用されています。
山の上から降りるとすぐにうちの店があります。「山の下のBAR」として勝手に対抗意識を燃やしております。
写真は「別館」です。今は明治大学に売却されて「本館」を残すのみとなりましたが、いつまでもこの界隈の「核」であり続けて欲しいものです。
山の上ホテル:設計 ウィリアム・メレル・ヴォーリズ(本館)
スポーツの街
神保町というと、一番に来るのが「本の街」ですが、もう一つの顔が「スポーツの街」だと思います。もともと学生向けの質屋がスポーツ用品も預かっていたのが始まりということですが、街自体が文武両道になっているところは、さすが大学発祥の地だと思います。
頭も体もバランスよく使って、美味しいお酒をいただきましょう。
百貨店のような大型施設がある街ってどこか身を寄せられる安心感がありますよね。神保町の場合、それにかわるのが書店やスポーツ用品店の数々です。待ち合わせや、ちょっとした時間潰しにも事欠かないと思います。
アメ横
言わずと知れた、上野〜御徒町の線路沿いに立ち並ぶ、一大物販通りです。
ドライフルーツや胡桃などの乾物や、鯖やワタリガニなどの海鮮品までいろいろ仕入れに行きます。
ジーンズの横でスルメを買えるのはここだけだと思います。
それにしても、いつ行っても凄い人です。皆さんそれぞれちゃんと用事があるのでしょうか(笑。でも、渋谷などの人混みに比べて、歩きにくさを感じないのは、きっと僕がもう東京の東側の人間になったからだと思います。
三崎神社
神田地区は、BAR ground line が面している錦華通りを境に、向かい側が「神田明神」、お店側が「三崎神社」を氏神様としています。
お祭りも毎年交互に行なわれていて、今年はこちら側の番で、「三崎神社例大祭」が行なわれます。
ゴールデンウイーク中の4日、5日の予定で、御神輿も出ます。
正月には会社員の方々が初詣に大挙して押し寄せる神田明神に比べ、規模の違いもありますが、とても慎ましやかな三崎神社。やはり神様にもブランディングが必要なのでしょうか。いや、神様こそブランディングの原点なのかも。